司馬遼太郎の原作を、「あゝ海軍」の菊島隆三が脚色し、「鬼の棲む館」のコンビ、三隅研次と宮川一夫が、監督、撮影を担当した時代劇。   元亀元年の二月、織田信長の城下町に、見慣れぬ男が現われた。紀州雑賀衆の頭目・雑賀孫市であった。雑賀衆は、三千人からなる日本最強の鉄砲集団で、戦国の大名たちに恐れられている庸兵の一団である。信長は不審に思って、藤吉郎に尋ねたが、藤吉郎にも見当がつかなかった。藤吉郎の妻寧々が探ってみると、彼が先年京で見染めた、足首の美しい女が信長の妹君と知り、ここまで追ってきたのだった。藤吉郎は、信長と計って、織田一族の娘・加乃を“素足の女"に仕上げることにした。その年の春、信長は、越前の朝倉義景を攻めた。孫市は、姫のいる京に近いことと、雑賀衆の値を釣り上げるよい機会と、わずか五人の手兵を連れて一軍に加わった。そして、得意の銃撃戦で、たった半刻... (展开全部)